仕事をするうえで良好な人間関係の構築は欠かせません。
ところが、上司や先輩、同僚などと上手くいかず、
気まずい関係になったり、いじめやパワハラにあったりして
人間関係に悩む人は多いです。
職場の人間関係が上手くいかなくなる原因は何なのでしょうか、
また、人間関係に疲れたらどのように対処すれば良いのでしょうか。
ここでは、職場の人間関係に悩む人に向けて、
原因や対処法をご紹介します。

上司と合わないケース
職場の人間関係に疲れてしまう人の中でも、
上司と合わないと悩むケースは多いです。
上司と合わない場合、仕事の量を増やされたり、
減らされたりする他に、仕事内容や人格を否定されたり、
パワハラやセクハラを受けたりすることもあります。
では、上司と合わない場合は
どのような原因が考えられるのでしょうか。
上司と上手く付き合えない原因について考えていきましょう。
仕事ができない
部下の能力が低い場合は、上司がフォローしなければなりません。
部下のフォローはある程度上司の仕事ですが、
他の部下と比べて極端に仕事ができなければ、
上司は仕事をできない部下への対応に悩みます。
「任せられる仕事がない」と困ったり、
「フォローが面倒だ」と感じたりすると、
上司は部下に対して冷たくなってしまうでしょう。
さらに、何度も同じミスをする部下がいれば、
上司はイラついてしまいます。
上司の苛つきを部下が感じ取れば、
二人の関係は悪化することが多いです。
文句や言い訳が多い
自分のミスを素直に認め、改善策を考える人は
上司からの印象も良いですが、
文句や言い訳が多い人は上司からよく思われません。
常に「しんどい」などと文句を言ったり、
自分が原因のミスに対して「○○さんのせいで」
「~だったので」などと言い訳をしたりすると、
上司はストレスを感じます。
日々、ストレスが溜まれば、部下に対する対応が冷たくなり、
人間関係が悪化する可能性が高いです。
また、常に誰かのせいにしていれば、
上司だけでなく原因を押し付けられた同僚や
後輩との関係も悪化するでしょう。
愛想がない
積極的にコミュニケーションを取ってくれる部下は
コミュニケーションを取ってくれない部下よりも可愛く思えます。
挨拶をしても笑顔で対応してくれなかったり、
プライベートの話を聞いてくれなかったりすれば、
上司もコミュニケーションを控えようと思ってしまいます。
コミュニケーションが減ると、
部下は「私のことを嫌っているのではないか」と感じ、
さらに愛想がなくなって人間関係が悪くなってしまうのです。
仕事に対する意識が低い
仕事に対して意識が低かったり、
学生気分のまま仕事をしていたりする人は
仕事に対して本気な上司と合わないことが多いです。
例えば、遅刻や欠席が多い人や
「これくらいでいいか」などと
すぐに諦めてしまう人は上司からよく思われないことがあります。
上司の能力が低い
上司と部下の関係が悪い場合、
上司側に原因があることも珍しくありません。
特に、年功序列の企業や終身雇用の企業では、
能力が低いのにも関わらず、
上の立場にたっている人も多いです。
能力が低い上司は
自分で対応できない仕事を部下に押し付けます。
これによって部下の仕事量が増えれば、
部下は疲れて上司に対して悪い印象を持ってしまうでしょう。
仕事を押し付けられることが多ければ、
上司に対する信頼もなくなり、
さらに関係は悪化していきます。
上司の指示が下手
上司の指示の仕方が下手な場合も
上司と部下の人間関係が悪くなる可能性があります。
指示が上手く伝わらなければ、
上司は「この部下は仕事をできない」と感じ、
部下は「上司のせいでトラブルが起こる」と思ってしまいます。
この場合、上司が「自分の指示方法が間違っている」と
気づけなければ、人間関係が改善されることは少ないです。
パワハラやセクハラを悪いと感じていない
残念ながら、いまだにパワハラや
セクハラを悪いと感じていない人もいます。
「上司だからパワハラをしても大丈夫」
「セクハラはコミュニケーションの一環」だと
感じている人はパワハラやセクハラを日常的に行います。
部下がパワハラやセクハラをストレスに感じれば、
上司との関係も悪化して、
仕事を続けるのが嫌になってしまうでしょう。
上司が部下を公平に評価しない
上司が部下を公平に評価しなければ、
部下は上司に対して不満を持ちます。
不満が募れば、上司との関係が悪化し、
さらに適切な評価を受けられなくなる可能性が高いです。
上司が部下を公平に評価しない場合、
原因は嫉妬や他の部下に対するえこひいきなどが考えられます。
自分よりも仕事ができる部下に嫉妬したり、
仲の良い部下を高評価したりすると、
能力に見合った評価を受けられないことが多いです。
職場でいじめを受けるケース
特定の上司や同僚と気まずくなるのではなく、
職場にいる多くの人からいじめを受けて
人間関係に疲れる人もいます。
いじめの内容は「無視される」「悪口を言われる」
「噂話を広められる」などさまざまですが、
多くの人から冷たい対応をされれば、
職場に行くのが辛くなる人が多いです。
では、職場でいじめを受ける原因は何なのでしょうか。
仕事能力に差がある
周りの人と仕事能力に差があると、
職場いじめを受けることがあります。
例えば、極端に仕事ができない人は
周りの人を困らせてしまいます。
「何度教えても理解してくれない」
「いつもフォローしなければならない」などと思われてしまうと、
上司だけでなく、同僚や後輩からも
嫌われてしまう可能性があるでしょう。
反対に、極端に仕事ができる場合も、
周りの人から嫉妬されて
いじめられることがあります。
また「他の人は頼りないから自分が頑張ろう」などと考えていると、
周りの人は「仕事を任せてくれない」などと不満を募らせます。
少しずつ不満が募れば、
最終的に職場いじめを受けてしまう可能性があるのです。
コミュニケーション不足
必要なコミュニケーションを取らない人も
職場いじめを受けやすいです。
コミュニケーションが苦手な人もいますが
「ありがとう」「ごめんね」などと
最低限の挨拶すらできていない人は周りから良く思われません。
さらに、報・連・相を行わない人も
いじめられることがあります。
この場合「自分は嫌われているから、
話しかけない方が良い」などと考えて、
業務で必要な連絡をしなければ、
いじめは悪化してしまうでしょう。
職場の雰囲気と合わない
日本人は異質な人やものを排除すると言われています。
そのため、職場の雰囲気と
自分の雰囲気が合わない場合はいじめられやすいです。
例を挙げると、明るい雰囲気の職場で、
自分一人だけが静かな性格である場合は
「異質」だと判断されていじめられる可能性があります。
人間関係に疲れたら試したい対処法7選
人間関係に悩んでいる場合、何もせずに仕事を続けていると、
ストレスが溜まって体調を崩してしまう可能性があります。
上司と合わなかったり、職場でいじめられたりして
人間関係に疲れたら、できることから対処してみましょう。
人間関係に疲れたら試したい7つの方法を見ていきます。
1.自分なりに原因を考える
「能力が低い」「あいさつをしない」など、
人間関係が上手く構築できない原因が自分にある場合、
自分が変わらなければ、人間関係は改善されません。
「人間関係が上手くいかない」と感じたら、
まずは自分なりに原因を考え、
原因が自分にある場合は、変わるために努力しましょう。
2.気にしすぎない
職場の人間関係に悩む人は「嫌われていないかな」などと
人間関係を気にしすぎていることが多いです。
人間関係を気にしすぎると、相手から好かれるために
振舞うことに疲れてしまうため、
できるだけ人間関係を気にしないようにしましょう。
職場にいる人は性別や年齢、
今まで過ごした環境などがバラバラです。
「合わない人がいても仕方ない」などと
考えるように心がければ、
人間関係に対する疲れが軽減されるかもしれません。
3.相手に対する考え方を変える
上司や同僚など、特定の人との人間関係に悩んでいる場合は
相手に対する考え方を変えてみるのも一つの手段です。
例えば、厳しすぎる上司に対しては
「怖い」などと考えてしまうことが多いですが
「会社のために頑張っている」などと考え方を変えると、
相手に対する印象が良くなります。
相手に好印象を抱ければ、
積極的にコミュニケーションを取れるため、
人間関係が改善されることが多いでしょう。
人間関係が改善されなかった場合も、
相手に対してストレスを抱く機会は減ります。
また、自分の能力が他と比べて秀でている場合は
「周りの人が嫉妬している」と考えても良いでしょう。
相手が自分に嫉妬していると思えば、
嫌な気持ちが軽減されます。
4.信頼できる人に相談する
人間関係に疲れている時は
冷静な判断ができなくなっていることが多いです。
「何が原因かわからない」
「どうしたらいいのかわからない」などと迷ってしまったら、
信頼できる人に相談してみましょう。
職場の上司や先輩、家族、友人などに相談してみると、
解決策が見つかるかもしれません。
具体的な解決策が見つからなくても、
誰かに相談すれば、気分がすっきりすることも多いです。
また、職場いじめにあっている場合は
内部の相談機関に状況を伝えるのもおすすめです。
内部の相談機関を利用する場合は、録音したり、
日記を付けたりしていじめられている証拠を集めておくと、
適切な対処をしてくれる可能性が高いでしょう。
5.仕事とプライベートを分ける
人間関係に悩んでいる人は
プライベートの時間も仕事のことを考えてしまいがちです。
ところが、プライベートの時間にまで
仕事のことを考えていると、疲れが溜まります。
悩みがある時は、どうしてもそのことを考えてしまいますが、
できるだけ仕事とプライベートを分けて、
プライベートの時間は気持ちをリラックスさせてあげましょう。
仕事とプライゲートをきちんと分ければ、
人間関係の構築も仕事だと割り切れるので、
上手くいかない相手との
コミュニケーションにも耐えられるかもしれません。
プライベートの時間を充実させるためには、
思い切って職場の人との飲み会を断ったり、
仕事の休憩時間に職場以外の場所に行ったりするのがおすすめです。
6.仕事を精一杯頑張る
職場の人間関係に悩んでいる時は、
仕事を精一杯頑張るのも一つの手段です。
目標を設定し、それに向かって努力すれば、
仕事に対してやりがいを感じられ、
人間関係に悩むことも少なくなります。
仕事を頑張って成績を残せば、
他の上司から引き抜かれたり、
出世で移動になったりする可能性も高いです。
7.転職を考える
人間関係に疲れて、耐えられないと思ったら、
転職をするのも一つの手段です。
特に、第二新卒であれば、
転職でも希望に近い仕事に
応募できる可能性が高いと言われています。
たとえ、転職まで多少時間がかかっても
「この職場は○○までにやめる」と考えれば、
気持ちが楽になるでしょう。
新しい人間関係を築ければ、仕事が楽しくなって、
やりがいを感じられることも多いです。
しかし、転職で人間関係の問題を解決できるとは限りません。
転職先の人間関係は働いてみないとわからないので、
人間関係が理由で転職した人は転職後に
再び人間関係で悩んで再度転職したくなることもあります。
現在の職場よりも、さらに
他の人と合わないと感じる可能性もあるので、
人間関係が原因で転職する場合は
後悔しないかをしっかりと考えるのがおすすめです。
「上司と合わない」「多くの人からいじめられている」などと
職場の人間関係に悩んで疲れてしまう人は多いです。
職場の人間関係に疲れたら、まずは原因を探し、
自分のできることから対処をしてみましょう。
嫌われていると思っている相手でも、
自分から積極的にコミュニケーションを取れば、
少しずつ関係を改善できる可能性が高いです。
もし、対処をしても、人間関係が良くならないなら、
仕事とプライベートを分けたり、
転職して新しい人間関係を築いたりするのも一つの方法ですね。
職場の人と良好な人間関係を築くことも大切ですが、
人間関係の疲れが原因で体調を崩したり、
仕事に支障をきたしたりしないように注意してくださいね。